闇芝居というアニメは長く続いているシリーズであり、2020年の9月〜11月には初の実写版が放送されました。それらの紹介については別の記事を参照してください。
ここではその実写版の後に放送されたアニメ版第9期(2021年7月〜10月)についてのネタバレ紹介を行なっています。
9期のお話となります

闇芝居って?
寄ってらっしゃい見てらっしゃい、闇芝居の時間ダヨ〜〜。
ということで、ショートホラーストーリーが始まる闇芝居。TV東京が2013年からアニメ版で全9期、それに加えて2020年には実写版まで放送している都市伝説怪奇アニメシリーズです。アニメと言っても紙芝居風で、映像というよりは静止画のパーツがそれぞれ動く形式でレトロ感を演出し、これに合わせてストーリーテラーにより物語は進行していきます。
9期のオープニングもスタンダードなタイプで紙芝居おじさんが登場します。
闇芝居 9期面白かったTop3(ネタバレあり)
9期は全部で13話あります。
正直、怖いエピソードはありませんでした。従いまして、個人的に面白かったと感じたエピソード3選を紹介しようと思います。
闇芝居 9期 面白かったエピソード Top3
第1位 精霊牛(第6話)
普通にお盆のお話です。それを父親視点でお昼寝というシチュエーションで進めるところがイイ。
途中まで本当に意味がわからず、8/15でも気づかず、、、なすやきゅうりでようやくピンときた。
3日間だけ、という限定感が儚くもあり、時間が止まった状態での夫婦の見てくれもうまい演出。娘が大きくなり、奥さんが歳を重ねたこともきちんと後処理しているのでまったく疑問を持つことなく安心して浸れるエピソードでした。
第2位 兎小屋の男(第2話)
わかってしまえばなんてことはない話。だが、先生が救われないというオチはよかったと思う。
その状況に至る作文が順に読まれていくわけですが、私には本当に最後まで展開が読めなかったという点を評価します。
霊や物の怪が見える・見えないは不毛な議論だと考えていますが、見える場合でもこれだけ冷静に対応している、しかもそれが小学生というのが考えてみると恐ろしい。
これまで見えなかった側にいた先生にラストで不幸が降りかかるという理不尽さもありだと思いました。
第3位 忠犬(第4話)
田舎のおばあちゃんにかわいい犬。このシチュエーションに心を許していると裏切られます。正直、このおばあさんが怪しいと感じていましたが、実は、、、というパターンで「そっちかよ」という展開。
疑問はいろいろ残りますが、それでもほのぼの系と思わせておいて最後にいきなりガブってのは好きかも。
結局全員救われない、というのは物語として楽しむ分には潔がよいと思います。
闇芝居 9期 全話感想(ネタバレあり)
以下には全13エピソードに関する私なりの視点や感想を書いてみます。Top3の項目も入っていますが、恐怖以外の感想をこっちには書きました。
第1話 鼠嫁ぎ

出張先の村で行われる結婚式に参列することになった寺西。
テレビ東京アニメ公式
だがその村は葬儀と挙式を同時に行う「鼠嫁ぎ」という変わった風習を残す集落で…
怖くはない。むしろ難しい。
一旦、寝落ちエピソードっぽく進むがやっぱり違う。この男の現実というのが結論か。
前任者をよく知らないという伏線は確かにあった。
ただ解せないのは、この男が祭り(結婚式+葬儀)にまったく興味を示さなかったらそのまま帰れていたのか?ということ。話の流れでは「そうだ、もしよかったら、、、」というくだりなので、居残るように仕向ける流れは偶然を装っているわけですが、完全スルーもできたわけだし、忙しいからすぐ帰るという流れもありえたはず。(私ならたぶんそうなるから気になる部分です)
その場合は次のチャンスを待つということなのか。
総人数(人口)が変わらないという謎はおいといて、全員がファミリーというのも伏線か。
で、一度に6人の子供が生まれた。奥さんもその赤子もねずみ色。これで鼠ファミリーの仲間入りか?
結論: これは怖いのか?
このあとどうなるのか?人間がファミリー入りするとどうなるのか?そもそも子供はいつ作った?どうやって作った?この村に縛り付けておいたら会社はどうなる?、、、謎ばかりで怖いどころではない。
第2話 兎小屋の男

深夜に子供達が書いた作文を読み耽る教師・里香。
テレビ東京アニメ公式
ある子供の作文を読み進めると、そこには恐るべき結末が書かれていた…
最後のオチ、「うまい!」と思わず叫んでしまった。
タイトルや流れからは想像つかなかった。ただ、見終わってみればそういうことかという感じ。
先生にとっては不幸だけれど、これももしこの子の作文を読まなかったらどうなっていたか。おじさんの存在に気づかないまま喰われたのか?
もともとこの子は見える子で、先生は見えない人、だから先生はこれまでウサギ小屋の異変に気付けなかったわけだが、この作文がきっかけで先生は見えるようになったということか?見えないままなら喰われようもない。
この子は本当にまじめだな。悪気も無いな。先生だって何も悪く無い。
で、なんだったんだ?この話は。というのが結論。
繰り返しますが、「おお、そうきたか。かしこいなこの子」というのが正直な感想で、怖くは無い。
第3話 44匹目の羊

大学生の早川と友人の入江。
テレビ東京アニメ公式
不眠症に悩む入江が口にした「44匹目の羊」という謎の存在。
その夜、眠れなくなった早川が何気なく羊を数えると…
最後の最後の最後に「ドキッ」とさせる手法はすばらしい。あえて種明かしをしない流れも好き。
このエピソードも後付けでいろいろ考えてしまう内容。元の友達は「眠れない」でビビっていたけど、この男はそんな間も無く翌日には決着がついている感じ。つまり、44匹目を数えることを怖がる暇もなく翌日には到達してしまった。
なんかうまく言えなくて申し訳ない。要するに元の友達は「44匹目をだれかに数えられること」を怖がって眠れなかったけど、この男はその怖がる時期がほぼ無い。そして、元の友達が羊を数えるという逆行の意味はなんだ?
おそらくこの男も翌日は失踪するのだろう。でも、上に書いたようにお互いが44匹目を数え合ったので、そこで完結してしまっている。この連鎖が他に広がらないことが変な安心感になってしまっている。
で、この羊になった男はどうなるのか?44匹目を数えることによる恐怖話はここで終わるのか?
やっぱり怖くは無い。
第4話 忠犬

ペットシッターを始めた瑞希。
テレビ東京アニメ公式
ひとけのない村に住む老婆が保護した犬、「ウメ太」の散歩を引き受けることになる。
しかし、その町ではとある事件が多発していて…
おお、そうきたか。これも話としては好き。
刑事がなにかの伏線かと思ったけど何もなし。失踪事件の真犯人はウメ太だったということか。
とはいえ、この娘は襲われそうと感じた時、どうやって助かったのかは覚えていないのか?原因がウメ太で、このお婆さんも食ったと考えるのが自然なので、それが目の前で起こったのに「ウメ太が助けてくれた」となることに違和感ありまくり。
村に人がいないということは村人を喰らい尽くしたという意味?だれもいなくなったから、街に出てきた?人を食いたいだけならわざわざこの娘のところまで来る必要があるのか?
そもそも忠犬なんだったら、この娘を食うのはおかしいだろう?
疑問が尽きない、、、
第5話 張子の虎

事故で最愛の息子を亡くしたばかりの重幸。
テレビ東京アニメ公式
ショックのあまり妻も家を出て行き、孤独に蝕まれた彼をじっと見つめていたのは事故の前日に息子と一緒に作った張子の虎だった…
このエピソードは微妙だな〜、ただ怖い話ではない。
途中までは悲しいストーリー。まあよくあるお涙頂戴系。
張子の虎に子供が宿るというのもほのぼのとしていい話。張子との間に会話が成立するのも悪く無い。残念なのは奥さんが出て行ってしまったこと。奥さんのその後がどうなったのか疑問が残るところ。
で、子供が父親を自分の側に呼んだのか?これはそういう話なのか?仮にそうであったとしても、張子に関係があるか?事故で亡くなった子供の怨念が父親を引き寄せた、ただそれだけのことなら張子は関係がない。
象徴的に登場するが、冷静に考えると直接張子そのものに関係はない。だめだよこれじゃ。
闇芝居的には、最後の最後で張子に何かやらかして欲しかった。それを待っていたがそのまま終わってしまった、、、残念。
第6話 精霊牛

長い昼寝から目覚めた浩一郎。
テレビ東京アニメ公式
台所では妻の晃子が夕食を作っており、浩一郎の好物が並ぶ。
食事をしながら浩一郎は昨日も同じような一日を過ごしたことに気付く…
うう〜、これはいい話やんけ!!
気づかなかった。そうかお盆のエピソードか。わかってしまえばなんてことはない。
昼寝という状況で表すから不思議なだけで、亡くなった父親が3日間だけこの世に降りてくるということなら納得。まったく日本人だ。
年齢的にみたら娘じゃなくて孫だろう。お母さん(奥さん)が歳とりすぎだもん。
細かいことはいい。とにかくこれは心にグッとくる決して悪くはないお話です。
第7話 ニワトリ君

とあるバンドに加わった「ニワトリ君」という渾名のベーシスト。
テレビ東京アニメ公式
メンバーのミキオは「ニワトリ君」の謎の行動が気になって仕方がない。
彼は一体何者なのか…
探るの止めるなよ。それが第一印象。
ニワトリ君の素性を知らないのにバンド仲間として参加するとかアマチュアバンドとしては考えにくいけど、それはいいや。
ただ、ニワトリくんの正体を他のバンドメンバーがまったく気にしていないのもやっぱり無理があるぞ。
夢だろうがなんだろうが、「亡者」「冥界」が出てきた以上もう普通ではいられない、というかあっち側にいってしまうというのがオチだろうと考えたけど違った。詮索をやめた、それで元の日常かよ。
怖いのではなく、「でどうなんだよ」感が満載のエピソードです。
第8話 木馬

妻と息子と共に幸せな日々を送る会社員の男。
テレビ東京アニメ公式
ある日、実家から送られてきた古ぼけた木馬。
その夜から男は記憶の迷宮を彷徨い始める…
ほうほう、これはいい。
そうか、2度ひねるか。安心させておいてさらにもう一段落とす。闇芝居の王道ですな。
回答を示さないところもいいところ。結局あの子はだれなのだろう。「あんなひどいこと」ってどんなことだろう。いい意味で示されない。これこそが闇芝居。
話としての奇抜さはない。ただ、子供に乗り移ることなど含めてストレートな流れは悪く無い。
最後のズドンとしたオチがあるともっとよかったのにとは思う。
第9話 祝蛇

夫の実家に初めて招待された亜美。
テレビ東京アニメ公式
義理の両親と弟たちに歓迎され、その日は家に泊めてもらうことに。
眠りについた亜美は「これから誕生祝いをする」と夜中に起こされる…
ダンナの実家が田舎で、そこに初めて奥さんを連れて里帰りするという設定は非常によく出てくる。そしてその田舎独特の風習が常軌を逸しているという流れで進むのがパターン。
多くの場合、流れに違和感ありすぎて、実世界の設定からかけ離れる。今回で言えば、
- お誕生日に花を持っていくのは○、でも「どなたかが」というのはありえない(だれが誕生日か知らないとかおかしいだろ)
- 今日泊まっていく?といきなり聞く方も聞く方。答える息子もおかしいだろ。(外泊は突然決まらない)
夜中に叩き起こされるという流れもこの類ではよくあること。にしても、ダンナだけ勝手に先に部屋に入って障子を閉めるのもおかしいだろ。
きちんとネタバラシして、その後奥さんが蛇化するところまで見せているのは良い。それこそが最後のオチということで、きれいにハラに落ちた。
何も悲観することはない。その世界に加わったのならそのまま染まっていけばいいだけ。その意味では怖くは無い。
第10話 猪鍋

東京からとある田舎の小学校に転校してきた、内気な性格の奈緒。
テレビ東京アニメ公式
クラスに馴染むことが出来ず、一人寂しく、自宅の庭で冬牡丹の苗を植えていると、
見知らぬ少女が話しかけてきて…
ぼたんちゃんで猪か。
ラストで母子共々「ぼたん鍋にあずかる」というところまできっちり話を回すのはすばらしい。
冬ぼたんと猪を組み合わせて、この女の子をどうにか引き込もうとする話なら十分怖かったが、単なる「友達悲しい話」で終わっているのは残念。
初期からネタバレはしているので、しっかりと捻ったオチが欲しかったところ。
それにしても、転向初日の足をひっかけたガキをしっかりと叱らない担任はクソだな。
第11話 竜宮

会社の先輩である隆之に誘われ、夜釣りにやってきた祐介。
テレビ東京アニメ公式
飲み物を買いに一人になった祐介に奇妙な老人が近付き、声をかけてくる。
隆之の元に戻って報告しようとした祐介だが、隆之は暗い顔で俯いており…
ほう、なるほど。
もちろん怖くは無いが、後味も悪く無い。
竜宮城という設定はタイトルから予測していたわけで、その先が描かれるかと思いきや、先輩と後輩というシチュエーションが延々と続くのはうまくまとめたという感じ。
途中の爺さんが伏線ではあったが、それが先輩の真の姿か。ならば、普段の先輩の風貌はなんなのか。この男も激老化しているけど、また元の外見に戻るのだろうか、そのあたりはきっちり辻褄合わせて欲しいところ。
最後に先輩は海から出てこない。これにも意味はあるのか?単なる居心地の良さだけの話なのか?
非常に興味はそそられる、、、でも怖く無い。
第12話 猿合わせ

最近、千秋のクラスに転校してきたばかりの那月。
テレビ東京アニメ公式
ある日、放課後の教室で彼女と二人きりになった千秋は「猿合わせ」という奇妙な話を聞かされ…
展開早いぞ、難しいぞ。
千秋が最後に祈ったのは、先輩の死なのか?
メイ(漢字不明)は先輩を奪うため千秋の死を祈ってたのか?
メイの葬儀場面は結局現実になったわけだけど、それは髪の毛3本ささげたから?
そもそも那月は何者だ?
あれよあれよという間に話が終わっていたというパターン。
それにしても、私の場合、肘はくっつきません。
第13話 猫年

大手デザイン事務所に所属する、アートデザイナーの直之。
テレビ東京アニメ公式
後輩の光貴から「十二支に猫が入れなかった本当の理由」と「世の中には実は猫年の人間がいる」という不思議な話を聞かされる…
うん、うん、うん、うまくまとめたね。
「猫年の人は神様がその存在を消す」これがこのエピソードの根幹で、先輩がその対象というのは初期からわかる。で、どうやって消えるのか?に興味が移る。
コンペの話とかはどうでもいい。女性や上司が気づかない状態というのはもう末期というのもわかる。で、この後輩はそれらすべてを分かった上で、先輩の消滅の一部始終を理解している。
決して無理があるとは言わないが、それでも怖いエピソードというには無理がある。
闇芝居 9期のまとめ
シーズン9まで見てようやく気づいた。
これは「闇芝居」であって、「ホラーストーリー」というわけではない。
つまり、怖い話を期待することだけを目的とするのは違うだろうということ。今回の13話も怖い話はほとんどない。その代わり、世にも奇妙な、系の話がほとんどを占める。
その観点から見直すと、よくできたストーリーが多いことに気づく。
今期は例年と同じタイミングでの放送でした。しっかりと真夏に放送するところは間違っていないと思いますが、ホラーじゃないならもう時期は関係ないなと感じた回でした。
総じておもしろいはおもしろいなのです。
ただ、初期の頃に比べて恐怖や脅かし要素はほとんどなくなっているのが残念でした。


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